静岡へはもう何度も行ったのだが、家康の城、駿府城へ行ったことはなかった。
本日撮影の後、やっと城趾、駿府公園を歩くことが出来た。
駿府は駿河国の府中、いまの静岡市のことだ。
 
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駿府城  (巽櫓と東御門 : 復元) 静岡県静岡市葵区城内
別 名:府中城、静岡城 築城年:1585年 築城主:徳川家康


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本丸跡 徳川家康像

天守閣再建の計画はあるそうだが、もう少し先になりそうだという。
健康に気使い、運動のためよく鷹狩りをしたという家康の像。
地元の殿様の像なので当然凛々しい佇まいとなっている。

家康は生涯に三度、ここ駿府城で過ごした。幼少時には今川家の人質として、2度目は1585年に駿河国の支配者として駿府城を築城、三度目は江戸に幕府を開いたのち引退して大御所政治の本拠として。亡くなったのもここ駿府城であった。

家康を描いた作品といえば、まずは山岡宗八の「徳川家康」
単行本で全13巻(文庫だと全26巻)もある大作!
興味はあるものの大作過ぎて、実はまだ手が出せないままだ。
これは先の楽しみに取っておくとして、この「城を歩く」シリーズの
切っ掛けとなった司馬遼太郎の作品から「覇王の家」を。家康の生涯のダイジェスト版で司馬遼太郎の歴史感がよく出ている作品と云えるかもしれない。
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もう一冊、とても面白いが、曰わく付きなのが
池宮彰一郎「遁げろ家康」で、現在は絶版回収の作品だ。
(版元は朝日新聞社。ネットオークションには出回っている)

「遁げろ家康」の記述に「覇王の家」との類似箇所が多数ある、
早い話「盗作である」がその理由。
読んだときにはちっとも気付かなかったけど……。本人(池宮)はもともと司馬遼太郎の
ファンで、「資料と先輩作家たちの作品が混ざってしまった。自戒の意味から絶版をお願いした」
と潔かった。
写真なんか撮ってる身からすると、つい好きな写真家の作品に似た絵柄になってる
ことってあるのだ。
さらに「島津奔る」が同じく司馬遼太郎「関ヶ原」に酷似で絶版回収と続いてしまい残念であった。
まさか「本能寺」が「国盗り物語」なんてことはないかな。
池宮氏は一昨年亡くなられたが、私は好きだった。

家康の遺勲「人の一生は重き荷を負うて遠き道を行くがごとし」
明日もカメラや三脚の重さに耐えながら遠いところへ行かなければ……。

じゃぁ また